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家族だけで葬式をする

葬儀・弔いに近所に住んでいる人が、お手伝いをする・必ず参列をする時代がありました。 その時には「手伝うのが当たり前」であり、その地域・村に住んでいる人が亡くなるという事は、地域にとって影響がある事であったのだと思います。

私自身が昭和46年生まれ・新屋(本家からの分家です)の農家であったので、近所の人の名字が9割くらい同じであり、兼業を含めれば半分くらいの家が農業に従事していました。 そして農業・特に米作農家にとっては「田植え・稲刈り」などの繁忙期は『お互いに手伝いをしあって・農業機械なども貸しあう』などの風習が残っていました。 つまり、お互いの家が親戚などの血縁関係であり、農業においては互いに手伝わないと機械などの導入も出来ないし、割に合わないと言うのが実情だったと思います(田植え機などや乾燥機、籾を磨る機械などは個人所有をしても一年で一週間も使わないからです)

しかし、兼業の農家では働き手が高齢化し、サラリーマンや自営業で毎月定期的な収入や農業を超える収入があるようになると、農業自体が負担になるし・手伝い・機械の共同所有なども負担でしかなくなってきて、徐々にですが畑・田んぼで農業をする人が減ってきました。

そして、普段の挨拶はするけれども、共同作業や共同所有などをしなくなり、各家庭で生活が完結するようになると、近所付き合い自体が負担になってきたのではないでしょうか。 少しづつ自宅葬も減り、葬儀式場で葬儀を行うようになると「お手伝い」自体が無くても出来る(葬儀社に頼めばお金で良いけど、ご近所に頼むと付き合いが発生するのが負担に感じる)事が、家族だけで・血族(三等親以内くらい)までで葬儀を行いたいと言う『家族葬』の形が出来てきたのではないかと思います。